本研究は、研究の趣旨に賛同する全国の重症心身障害児者病棟を有する国立病院機構病院の共同研究です。がんは我が国の死亡原因の第一位であり、重症心身障害児者においても重要な問題になり始めていますが、まだその実情は体系的には把握されておらず、障害者のがん医療体制は充分には整備されていません。

当院に長期入院されていらっしゃる重症心身障害患児者を対象に、2010年～2019年に診断されたがんについて、原疾患名、障害の重症度などを調査すると同時に、がん診断時年齢、性別、がんの部位、症状に気づかれた年月日、治療が開始された年月日、（死亡例のみ）死亡年月日など調査し、研究代表者の所属施設である国立病院機構福岡病院にデータを送ります。けれども、氏名や住所などは送られないので、福岡病院では、そのデータが、当院のどの患者さんであるのかは、一切判断できません。

本研究に参加する全国の病院からのデータ全体を取りまとめ、重症心身障害児者障害のがん医療において改善すべき点を検討します。当院のデータは本研究の成果は、関係する学会や学術雑誌などで発表される予定ですが、その場合にも、氏名が公表されることは一切ありません。